エンジンメンテ作業実践

ここでは初心者の方でも失敗しないエンジンの基本的なメンテナンスの実践を解説してみたいと思います。ただしあくまでも専門家の実践ではありませんので、実施した事によるエンジントラブルは保証しかねますのでご了承下さい。
ご自身でするメンテナンスは自己責任となりますが、失敗をしないためにもメーカーや工業規格に沿った要領が必要です。
これは私のボート(ヤンマー)の主機エンジンとドライブの取扱説明書です。説明不足によるややわかりにくい箇所がありますが心強い味方です。整備工にとっては当たり前のことでも我々素人では知らないことだらけです。価格もおおよそ1冊3000円〜4000円程度です。ヤンマーではネット販売されていますので入手可です。
整備に欠かせないネジやボルトの適度な締め付け具合は決まっています。左写真はその強度を記した物で、例えば7T(という規格のボルトで頭に7と刻印されている)ではM8(8ミリ径という日本での通常の規格ネジ)では25N−m(ニュートンメートルというモーメント・トルクの単位)で、M10では50N−mという風に決まっています。通常の刻印のないものは上記値の60%が適当。
上記締め付けは経験や勘も大事ですが、正確にはトルクレンチという特殊な器具を使うことが必要です。ネジは緩すぎると緩んできて脱落します。きつすぎるとネジが折れます。
私は2種類のトルクレンチ(それぞれ3500円程度)を使い分けます。長い方は最大105N−mで車のタイヤのホイールナットを締め付ける時に使います(車種により値が違うのでその車に合ったレンチが必要)。短い方は10〜50N−m用で一般的なボルト(ネジ)を締め付けるのに使います。レンチを規定のトルクにセットし(柄の部分を回してセット/左写真)、ソケットを装着し右回し(一般的なネジはすべて右で締め付ける(例外は扇風機やペラの一部)とカチと音が鳴りそれ以上は締め付ける必要がなくなります。これで締め付け完了です。

ドライブ艇エンジンルーム
蓋部ガススプリング交換
ディーゼル艇エンジンルームの蓋(カバー)の開閉を容易にするガススプリングが壊れました(最後止まりません)。よって交換しますがガス圧がわからず適当に選んだ結果強すぎです。
ドライブ艇
ラバープロテクション交換
 
ドライブはエンジンからのエンジン出力をペラまで伝えるユニバーサルジョイントが納められているゴム製の蛇腹を定期的に交換しないと漏れや海水混入の原因となります。 
ディーゼルエンジン
インペラー交換
 海水をくみ上げエンジンの冷却を維持してくれる重要なパーツです。エンジン温度が上がれば万事休す。
ディーゼルエンジン
燃料フィルター交換
 
 汚れた軽油をこし器(フィルター)でこすと長年積もってきて汚れてきます。出力も落ち定期的な交換は必須です。
ディーゼルエンジン
Vベルト交換
 海水ポンプ汲み上げとオルタネータでの発電とその役割は重要です。
クラッチオイル交換  クラッチオイルという聞き慣れない?箇所で初めての交換です。聞き慣れないのは私だけ?。ここは微速装置があるからか?正解はクラッチ部の冷却だそうです。
グリス挿入&塗布メンテの基本中の基本であるドライブへのグリス挿入です。特殊な器具が必要ですが入手し定期的なメンテが重要です。
ドライブギヤオイル交換ドライブ艇のギヤオイル交換はやや特殊な工具が必要ですが、一旦揃えるとかなり安く交換できます。
ペラジンクアノード交換艇体の金属部分(エンジンやプロペラ)には海水のイオン電気の影響で腐食していきますが、それを防止するためわざと腐食しやすいジンク(亜鉛)を取り付けておりその交換です。
ディーゼル艇エンジンオイル交換大きな船の場合のエンジンオイル交換です。車と違い下からの抜き取りができません。
エンジンオイル交換最近は4ストエンジンが増えてきています。4ストエンジンは2ストと違いエンジンオイルを交換しなければなりません。車と同じでまめに替えれば長持ちします。
ガソリンフィルター掃除エンジンをストップさせる原因の中で多いのが、ガソリンタンク内への異物混入のためガソリンが燃焼されないということです。原因はガソリンタンクの錆や水分混入など色々あります。
船外機艇ギヤオイル交換高速で回転するギヤ部分は常に新鮮なオイルを注入しないと、大きなトラブルの原因となります。オイルは安い物なので、最低1年に1回は点検をかねて交換しましょう。
プロぺラ編
エンジンの命とも言えるプロペラです。ここには色々な糸やゴミなど絡むことが多々あります。へたすると、絡まった道糸でシールドを破り、ギヤオイルタンクの中に海水が混入し、ギヤオイルが全く役に立たないという事もよくある話です。
給脂方法編
塩による塩害はすさまじいものがあります。いくら耐塩害素材を使っていても金属である以上錆びてきます。その防錆び対策としてグリスや油を給油する方法です。防錆び対策以外に回転部分を滑らかにするという目的もあります。
点火プラグの交換編
ディーゼルエンジンと違い、ガソリンエンジンは低圧縮で静かなのですが、発火させるのに点火プラグという物を使用します。このプラグがきれいに燃えなかったりしてすす(カーボン)がたまったり、隙間の調整がうまくないと、きれいに発火してくれません。一番簡単な手入れですので、まめにメンテしましょう。
インペラーの交換編
エンジンの加熱を押さえるという事は大変重要な問題で、これを解消するために海水を汲み上げて冷やすいわゆる水冷エンジンというものが一般的です。しかしこの海水を組み上げるための羽根(インペラー)が大幅に摩耗してくると、海水は汲み上げられずオーバーヒートしてエンジンの重大故障のひとつとなります。