前輪ドーリー製作方法  自作アドバイスに戻る
特徴は@ハンドルが付きフリーに回転できるので左右に方向転換をさせることが可能です。Aジョイクラフト社仕様(アキレスでも可)にすれば左右のトーイングフックを利用しますので、1つにかかる負荷は半減します。B水面に浮かせた後撤去できるので、車に置いておけば釣行中邪魔になりません。船内スペースに余裕があれば置いておくことも可能です。C車牽引用キットを使えば急なスロープでも、ラクラク引き上げることが可能です。滑りやすい水際でもこれを使えば無理に引っ張らずとも簡単に引き上げられます。
予想自作時間:約30分
前輪ドーリーを製作する場合の注意点や考え方。
  • 大きく分けて2つの点に気を付けて考えて下さい。
  • 1、インフレータブルボートの艇種は「アキレス社」か「ジョイクラフト社」か?。アキレス社の場合は前輪ドーリー基本キットだけで済みます。ジョイクラフト社では別途ジョイクラフト仕様が必要ですが、バウ両端下側にDリングのトーイングフックが必要です。JES・JEFシリーズはありますが、3.2m未満のボートには付いていませんので、別途Dリングを購入の上貼り付けしなければ使用できません。(ボートとエンジンだけの軽量かつ、直進しかさせない場合はバウ中心先端のフックだけでも可能です/重い場合や左右にハンドルを切る場合、バウ先端のフックだけではフックの取り付け位置の関係上、フックベルトの破損が考えられますので注意が必要です/しかし取り付けが2カ所になるので、1カ所の負担は1/2になります)
  • 2、車牽引用仕様は必要かどうか?。急なスロープや艤装等で重い艇体を引き上げる場合は、かなりしんどいと思われます。そこで前輪ドーリーのハンドル部にロープをかけ車で引っ張り上げられるという仕様方法があります。タイヤとボートの底をこすらないためのアイテムです。それと前輪ドーリー自体を自立させることができます。

製作に必要な工具や道具類について
  • ショックレスハンマー/頭の大きい木槌やゴムハンマーでも良いが、機能性等考えたらこれがベスト。新しく購入するのであればこれがお勧めです。
  • パイプカッター/イレクターを販売しているヤザキ社のカッターがお勧めです。汎用品で安価な物も売られていますが、精度的に問題ある商品が多いです。あと電動高速カッターでも可。手で金ノコで切るという方法もありますが、きれいに直角に切れませんので、この際できればカッターの購入をお勧めします。
  • 潤滑スプレー/一番安物で可。通常は呉社のCRC−556が有名。
  • イレクター(ヤザキ社の製品でパイプとパイプを固定するのに使用する。コーナングループで販売されているスペーシアーというのがあるが、やや細いのでイレクターをお勧めします
  • 電動ドリルとキリ刃/有線でもコードレス仕様でも可。コードレス仕様はできれば高電圧9.6Vか12V(9000円前後)をお勧めします。キリ刃は鉄鋼用の3.5ミリと6ミリと10ミリ(ジョイクラフト社仕様の場合)が必要。
  • ヤスリ類/イレクターをはめるアルミパイプの角はすべて削らなければなりません。そのため平ヤスリとサンドペーパー・サンダー・簡単なサンダー等必要です。ホームセンター等で市販されている、ボルトの先に円盤が付いて脱着できる円形のサンダーペーパーの物(2500円程度)がお勧めです。あと車軸パイプを作る際にアルミパイプの内側も削らなければなりません。その場合は専用品もありますが、丸ヤスリ等が必要です。
  • イレクター貫通用品/イレクターをアルミパイプに貫通させる場合2通り考えられます。1つはイレクターとほぼ同じ32ミリ径鋼管を使い、たたき込む方法。2つめはイレクターの直角に突き出た穴にイレクター本来のパイプ(アルミパイプよりやや細め)をはめ、パイプを横からたたき込む方法です。しかし後者でキチキチできつい場合はイレクターの破損が考えられますので前者がお勧めです。
  • その他/ボルトをしめる10ミリのレンチや割ピンを曲げるプライヤーやペンチ等も必要です。あとは各製作コーナーで紹介していきます。

上段:
左からコードレス電動ドリル・潤滑スプレー・プラスドライバー・丸ヤスリ・平ヤスリ・イレクターパイプカッター・汎用品パイプカッター

中段:
左からドリルの刃・マジック・紙ヤスリ・円形サンダー台・円形紙ヤスリ・巻き尺・ハサミ

下段:
左からショックレスハンマー・プライヤー・32ミリ径丸鋼管・その下イレクターパイプ・クランプ

前輪ドーリー基本編製作方法
必要な材料について

上段左から:タイヤL×2/ステンヘッド×1/割ピン40×1(ステンヘッド固定用)/4ミリ径なべ頭ボルト×25ミリ長×1・4ミリ径ナット×1(ステンヘッド固定用)/イレクターJ−131×1

中段:ベンダーパイプ950×2

下段左から:
19ミリ径ステンレスパイプ460ミリ×1/アルミパイプ(440ミリ×1・235ミリ×1)/イレクター(J−118B×2・J−7C×2・J−49×2)/ステンワッシャー×4/割ピン30&Rピン×2(タイヤ固定用)/ステンプレート板×2/4ミリタッピングステンレスビス×8/6ミリ径×40ミリ長ボルト×4/6ミリ径用ナイロンナット×4/車軸用プラ管×2/
1:アルミパイプ角の削り
  • 4本のアルミパイプの両端外周をすべて軽く削って下さい。
  • 235ミリのパイプについては両端の中(黒い車軸用プラ管を入れるため)も削ります。
2:潤滑スプレーのふりかけ
  • イレクターの筒の中とアルミパイプの両端外側と440ミリパイプは両端から1/3ぐらいまでふりかけます。(イレクターが通過する範囲はすべて)
3:黒い車軸用プラ管のたたき込み
  • 235ミリアルミパイプの両端内側に黒い車軸用プラ管(10ミリ長)をアルミと面イチになるまでたたき込む。(右写真)
4:パイプの印つけ
  • 440ミリパイプの両端からそれぞれ85ミリと145ミリの位置にマジックで印をつけます。この2本の線にイレクター(J−7C)が入ります。
  • 車牽引用仕様にする場合はさきほどの3:のパイプ235ミリにも両端から87.5ミリの印を付けます(真ん中の印の間は60ミリとなる)。下写真参照
  • ベンダーパイプの直線の長い方の端から520ミリと595ミリに印を付ける(ステンプレート板取り付け用/印の間は75ミリとなる)
5:イレクターとパイプの組み立て
  • 車牽引用使用にする場合は、3:のアルミパイプ235ミリの外周前部にスプレーします。次に別キットの「車牽引用キット」のイレクター(J−7C)をさきほどの235ミリパイプの印までたたきこみます。
6:ベンダーパイプの平行調整
  • ベンダーパイプを上から見て、曲がりの頂点が垂直になるように、そしてほぼ平行になるようにハンマーでたたいて調整して下さい。なお右のハンドルの方の内側の隙間は約180ミリで、左の車軸となるパイプの内側は175ミリになり、曲がりの頂点も175ミリとなる。厳密には平行ではなく、やや左に向かって先細りとなる。
  • 右の440ミリパイプと左の235ミリパイプは目視で平行になるよう歪んでおれば手でねじって調節して下さい。
7:ステンレスプレート板の取り付け
  • ステンヘッドにイレクター(J−131)を4ミリ径×25ミリ長のボルトとナットで一番上の場所でねじ留めし固定する。(溶接部分は避けてその直下にして下さい)
  • さきほど印をつけたベンダーパイプの位置に2枚のステンプレート板をベンダーパイプを挟んで、クランプで仮留めする。この時、上のステンヘッドを中央穴に入れ、垂直になるよう2枚のプレート板の調節と、プレート板の両サイドの小さい方の穴がパイプの中心にくるよう調節をして下さい。2枚のプレート板は平行になるように調節をし、すべての調節が済んだならクランプを強く固定して下さい。(この時パイプより内側にクランプを固定しますと、たわんで滑りはずれる事がありますので注意して下さい/クランプのねじはパイプの上に当てがってください。)
  • プレート板の小さい方の穴(裏表で8カ所)に電動ドリル6ミリ径のキリで穴をあけます。
  • この穴に6ミリ径×40ミリ長ボルトと6ミリ径のナイロンナットを固定します(10ミリのスパナかモンキーレンチが2個必要です)。
  • このままでは強い力がかかった時、イレクターとアルミパイプが抜けますので、ベンダーパイプ両端のイレクター部に3.5ミリの穴をあけ4ミリ径のタッピングビスをドライバーでねじ込みます。イレクターの中へはアルミパイプの端が30ミリ入っていますので、穴の位置はイレクター端から10〜15ミリの場所が良いと思います。表と裏と左右で合計8カ所となります。(右写真車軸の方の位置には、わかりやすいように黄色の点をマーキングしています)
8:最後の仕上げ
  • 平行となったプレート板中央の穴にステンヘッドを差し込み、割ピンを刺しプライヤーかペンチで折り曲げ抜けないように固定する。
  • 車軸の19ミリ径ステンパイプを差し込み、両サイドからワッシャー→タイヤL→ワッシャー→割ピンの順にはめていく。この時最後の割ピン部分にRピンを刺すと脱着可能となりますが、はずれることがあるので注意して下さい。


ジョイクラフト社仕様製作
予想自作時間:10分
ジョイクラフト社仕様について:
ジョイクラフト社のバウ中央のフックはアキレス社と比べてかなり手前(上側)側にあります。前輪ドーリーのステンヘッドをひっかけて左右にハンドルを切りながらスロープを引き上げますと、最悪フックベルトが破損する恐れがあります。理由は地面とステンヘンドの位置関係が平行にならないからです。もっと底の部分にあれば良いのですが・・。それを避けるために考案した物です。ボートの底の受ける位置を底側へずらすことにより平行となり、しかも両端のフック2カ所に引っかけるため、1カ所にかかる力は半減されます。

ジョイクラフト社仕様製作方法
必要な材料について

ベンダーパイプ500×1
10ミリ径×50ミリ長ボルト×1
10ミリ径用ナット×2
ヨットロープ8ミリ径×2m
27ミリ径ラバーチューブ300ミリ×2・50ミリ×2
ステン金具フック(7ミリ径×70ミリ)×2
1:ベンダーパイプ500への穴あけ:
  • ベンダーパイプ500のくの字部分の中心(左右は中心だができれば前後はくの字をV字型にみかねてやや奥側にくるようにずらしてあけて下さい/理由はあとで挿入するロープがスムーズに入るため/V字型パイプの中は、一番手前にロープその後ろにボルトがくるようなイメージで)に10ミリ径の穴をあけます。最初は3ミリ程度のキリであけ、その後10ミリのキリであけるとうまくいきます。キリで穴をあける場合は細心の注意で「垂直に」あけるようにお勧めします。裏表ともに同じような場所にあけて下さい。
2:ベンダーパイプの両端内側削り加工とロープの挿入ステンフックの取り付け:
  • ベンダーパイプ500の両端の内側に車軸加工したときと同じように、内側の角を削って下さい。目的はあとで入れるロープが擦れて切れないためです。(右写真はこれで回して削ります)
  • つぎに27ミリ径ラバーチューブの中に潤滑スプレーをし、ベンダーパイプ50の外側にもスプレーして、ラバーチューブをはめ込みます。
  • ヨットロープをベンダーパイプの中へ通します。ロープの一方にステンフックを通し、もやい結びで結束します。残りの片一方はまだ取り付けしません。
パイプを削るための道具で、筒みたいな両面に片一方は筒の外側(左写真)を削り、もう片一方にはパイプの内側(右写真)を削る優れ物です。手動ですが、両方の角を簡単に削れることができます。
3:ステンヘッドへの取り付け:
  • 10ミリ径の穴のあいたステンヘッドに上記穴のあいたベンダーパイプを取り付けします。ステンヘッドとベンダーパイプくっつけ上から10ミリ径×50ミリ長のボルトを入れます。この時、さきほどのヨットロープがベンダーパイプのV字型に見たときに、ボルトよりも手前(引っ張られた時にロープはボルトに支えられている感じ)になるようにして下さい。
  • 次にステンヘッドのてっぺん下側にナットをダブルナットで締め付けます。最初のナットはボルトと軽く締め、次のナットと最初のナットは強く締めるというダブルナットで固定して下さい。
  • ステンヘッドが抜けないように、ステンプレート板の中央穴に筒を入れ、割ピン40を差し込み、曲げて固定します。
4.ロープの調整&残りのステンフック結束
  • ボートを実際に膨らませ後輪ドーリーをセットします。バウ下側に前輪ドーリー(ジョイクラフト社仕様)を入れ、バウ底のチューブとフラットな底の間(チューブの後端のへこんだ部分)とになるようにロープを調整してフックをもやい結びで結びます。この時少し短めに結んで結んだ後、少し前に引っ張るようにしてピタッと定位置になるようにするのがコツです。うまく定位置にならない場合は何回もやり直しをしてみて下さい。
  • 最後に余ったロープを切って、端を炎で燃やしてほつれないようにして下さい。


車牽引用仕様製作
予想自作時間:20分
車牽引用仕様について:
フル艤装したボート一式はおおよそ100kgから180kgぐらいあり、急なスロープでは1人で上げるのはかなりしんどいと思われます。とくに波打ち際では滑り転倒の恐れもあります。それを解消するため、前輪ドーリーのハンドルにロープを引っかけ車で引き上げるためのアイテムです。ノーマルな状態の前輪ドーリーではタイヤと船底がこすれますので、必要となります。車のかなり高い位置にハンドルを固定することが可能でしたら、タイヤは当たりませんので不要となります。

車牽引用仕様製作方法
必要な材料について

アルミパイプ480ミリ×2・235ミリ×1・220ミリ×1
イレクター(J−5)×2・(J−7C)×2
6ミリ径×65ミリ長ボルト×4
6ミリ径用ナイロンナット×4
4ミリタッピングビス×4

注意:J−7C1個は一番最初の前輪ドーリー基本編の製作時の途中で使用します。
右写真は前輪ドーリー基本編の時に先に入れておいたイレクター(J−7C)の写真です。本当は撮影のためあとで入れました。イレクターとパイプに印をつけてからタッピングビスをはずし、両端のイレクターもはずして中央のイレクターを入れました。そして再び元に戻した写真ですので、イレクターの所に穴があいたままです。
1.イレクター内に潤滑スプレーをスプレーしておきます。
2.220ミリパイプの両端からそれぞれ80ミリの所にマジックで印をつけます。
3.J−7Cのイレクターを印の所までたたき込みます。貫通させるので上記貫通パイプを利用します。
4.ラバーチューブをそれぞれの場所へはめ込みます。この時ラバーチューブ内とパイプの外周に潤滑スプレーをするとうまくいきます。
5.イレクターにパイプ類を右写真の通りたたきこんでいきます。
6.先ほどの前輪ドーリー車軸部のイレクターに235ミリパプの先をたたきこみます。
7.前輪ドーリーのベンダー直線部と上記480パイプとが水平になるように角度を調節します。480ミリパイプの先端は、ステンプレート板の端ぐらいになるように調整します。
8.二本に合わさったパイプに6ミリ径のドリルで穴をあけます。この時、パイプの中央ならびに垂直になるように最大限の注意を払って下さい。
9.一カ所づつ穴をあけてはボルト留めをしていきます。全部で4カ所穴をあけ留めていきます。
10.イレクターとアルミパイプが抜けないように、4ミリタッピングビスで前輪ドーリー基本編と同じようにネジ留めします。(全部で4カ所/480パイプとJ−5×2(できれば裏側)/235パイプの両端とJ−7C部)
前輪ドーリー基本編+ジョイクラフト仕様+車牽引仕様=フル完成版です。自立させる事も可能です。タイヤはお好みでL以外を使用することも可能です。車で牽引するときはハンドル端の突起状の所に輪にしたロープをかけます。

ボートにセットする時は、最初ボートを膨らませ、後輪ドーリーをセットした後に前輪ドーリーもセットして下さい(フル艤装したあとではかなり重たいです)。そしてフル艤装したボートをスロープを使って下ろして、水面の上にボート全体が浮けば前輪ドーリーが簡単にはずすことができます。あまり喫水ぎりぎりで脱着作業せずに、少し深めの所でするのがコツです。

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