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用意する物: 車用のジャッキ・タイヤレンチ・固定用スタンド・タイヤ輪止め・プライヤーかペンチ・特大モンキーレンチ・新品の割ピン・リチウムグリス・ウエス(ボロ雑巾)・CRC−556(潤滑剤)または(ガソリン・軽油)・使い捨て手袋・軍手(2セット/油脂用とそれ以外)・木(ゴム)ハンマー(ショックレスゴムハンマーがベスト)・車軸より少し太いパイプ(木またはエンビ製)または棒。 | |
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外見: 私のトレーラは「シーマリン社」のYBT−47(全長4.7m・全幅1.7m・車両重量200kg・最大積載量500kg)で普通小型車です。 右写真は通常の外見です。タイヤは4本のボルト・ナットで装着され、中央にはベアリングキャップが見えています。作業時間はおおよそ片方で1時間程度を見て下さい。 | ![]() |
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ジャッキアップ: メンテナンスは左右のうち一方づつ行います。左右いずれかのフレームにジャッキを当て(写真では高さがあるので、下に台を置いている)上に持ち上げます。その前に反対側のタイヤの前後に輪止めをかけておきます。 必ず車体フレームを受ける固定スタンド(左に見えている3本脚)を隣に当てましょう。万一ジャッキが壊れても安心のようにしておきます。また長時間上げる場合は固定スタンドに加重をかけて置き、ジャッキには加重を外して負担のないようにしておきます。 | ![]() |
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ベアリングキャップの取り外し: タイヤを取り外し(外さなくても出来る場合もあるが点検も兼ねて外した方が楽)、センターのベアリングキャップをマイナスドライバーでこねて外します。 この場合円周通りに少しづつ開いて外していきます。 | ![]() |
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割ピンとナットの取り外し: キャップを外すと割ピンが貫通した切り欠きのあるナット(クラウンナット)が見えます。この割ピンをプライヤーで真っ直ぐに整形し抜き取ります。 組み立て後割ピンを差し込む場合は必ず同じサイズの新品を使用すること。 なお写真で見えているタイヤを固定する4本のボルトには油脂類は付けないようにすること。しかし賛否両論有りで、難しいですが以下の通りだと思います。 油脂類を付けると簡単に締まりまた簡単に外れる可能性があります。しかし油脂類を付けることで我々海岸にトレーラを置く(当然浸ける方は)者にとっては、塩害によるホイールナットがガチガチにこびり付き外れないという事に対するトラブルには対処できると思われます。よって薄くボルトのねじ切り部(ナットとホイール部の接触面は避けて)に錆びさせないよう(固着させない)に塗るのは良いと思われます。 | ![]() |
ハウジングの取り外し:上記左に回しナットを外して次に特大ワッシャーを外します。次にハウジング(タイヤを留めているボルトが付いた大きな円筒形の物)を手前に引っ張り外します。(パーキングブレーキを引いていないかを確認) 簡単に外れない場合は奥の溝をマイナスドライバーで少しづつこじて外します(またはタイヤを付けたままで引っ張ると引っ張りやすい)。 外すと中には中央に車軸と外側にパーキングブレーキのライニングシュー(上下2個)が見えています。 ライニングシューは組み込む前に軽くサンドペーパー等で磨いておき汚れをとります(左写真)。油脂等は付けないこと。 | ![]() |
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ハウジング内ベアリング取り外し: ハウジングを手前に取り外したなら、次に中に入っているベアリング2個(アウターとインナー)とオイルシール(内側からの水の浸入を防ぐパッキン)を取り外します。右写真は左(外)側からベアリングキャップ・割ピン・クラウンナット・特大ワッシャー・アウターベアリング・ハウジング・インナーベアリング・オイルシールパッキン・オイルシール | ![]() |
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インナーベアリングの取り外し: アウターベアリングは簡単に取り外しができますが、インナーはオイルシールの内側にあり少し固く外しにくいと思われます。その場合は車軸より少し太いエンビ(又は木)パイプ(棒)を用意します。ハウジングの表側を上に置き(この時少し両端を台の上に置き中央の空洞部を浮かす)、中のベアリング部をパイプを当てがいハンマーで叩き外します。 専門業者ではオイルシールを取るのに爪の付いた万力みたいな「ベアリングプーラー」と言う専用の道具を使います。 | ![]() |
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ハウジング外側部品: 左側からベアリングキャップ・割ピン・クラウンナット・特大ワッシャー・アウターベアリング ナットは裏表があり切り欠き(その隙間からワッシャーを差し込む)が表(外側)となります。またワッシャーも厳密には裏表があります。やや丸みを帯びている方が表となります。 | ![]() |
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ハウジング内側部品: 左側からインナーベアリング・オイルシールパッキン・オイルシール オイルシールには表裏があり溝がある方が内側(アウターベアリング側)となります。その溝の内側には細い溝があり(ややこしいが)、ここに輪ゴムのようなパッキンを挿入します。このパッキンは車軸にオイルシールを締め付け海水の浸入を防止する役割があります。 | ![]() |
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ベアリングについて: ベアリングは内側(インナー)と外側(アウター)2個付いています。ベアリングは外側(アウター)は直径が小さく・内側(インナー)は大きいのが付いています。当然新品を注文する場合は大きさを確認して、2種×2個の計4個同時に交換すること。 右写真の右がインナー・左がアウター | ![]() |
ハウジング:写真右側が中身すべて取り外した後のハウジングの表(タイヤを取り付けるボルトが出っ張っている)・ 左側はハウジング内側です。 ハウジングの内側も確認して錆があればサンドペーパーでこすっておきペイントします。ただしドラム内側のブレーキシューが当たる面はペイントしないようにする事。そして汚れを取り除きます。油脂が付いてしまった場合はブレーキクリーニングスプレーを吹きかけ油脂分を取り除いておきます。 | ![]() |
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ベアリングの点検: 一端ハウジングやベアリング等はすべて油脂類を取り除きます。大まかにウエス(ボロ雑巾)かキッチンペーパー等で拭き去り、灯油かガソリン(火気注意)できれに洗います。また潤滑剤(CRC−556等)でもそこそこ取り除くことが可能です。CRC−556等の潤滑剤は油脂類を溶かす働きがあるので、使用後はしっかり取り除きます。もしハブ内に乳白色したグリスがあれば(海水に浸けている人は大半)水の浸入があり乳白色化しています。このままですとグリスの潤滑の役目が果たされませんので要注意です。グリスは表は簡単に取り除けますが、中はなかなか取り除けないのでしっかり洗って下さい。油脂(グリス)は使い込んでいくと見た目は変わらなくてもサラサラになり摩擦系数があがります(特に見えないベアリングの内側)。ベアリングは錆びていたら完全にダメで事故寸前となります(要交換)。油脂類をきれいに拭き取ったならベアリングの躍動回転金属部のツヤ(艶)を見ます。きれいな銀色をしておればOKですが、少し茶色(飴色)になっていれば高温による焼きが入ってきています。少しならOKですが、かなり変色しているなら交換が必要です。交換するときは1台分(計4個)のベアリングすべて同時に交換します。 | ![]() |
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グリスについて: グリスは必ずリチウムグリス(飴色)を使うようにして下さい。大概ジャバラのチューブ入りで緑色した容器に入っています。写真は400g入り150円。高価なモリブデングリス(潤滑性は高いが水に流れやすい欠点有り)は使わず、汎用の粘着性の強いリチウムにする事。 | ![]() |
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グリスアップ: 点検(または交換)が済みましたらベアリングやその他にグリスを塗布します。車軸やオイルシール・ワッシャーなど全てに塗ります。特に車軸は次にこれらパーツ類を抜き取りやすくするためにも忘れずに塗ります。 ベアリングは内側までしっかりグリスを挿入しなければなりません。使い捨て手袋をして、グリスを手の平に適当な量を出し、ベアリングの外側を少しずつ回転させながら叩きつけるようにしてグリスを内側に入れていきます。内側からもグリスが出てくるのを確認します。 手袋について: 手袋は最初油脂類以外に軍手・油脂類にもう一方の軍手・ベアリングのグリス刷り込み用に使い捨て手袋と3種類を使い分けましょう。 | ![]() |
組み立て1:グリスを塗ったなら元通りに組み立てます。まずハウジングの内側からインナーベアリングを入れ(向きに注意/細い方が内側)、次にパッキンを組み込んだオイルシールを挿入します(向きに注意/溝がないのが外側)。この時簡単に入りませんので、木ハンマーみたいな物で外周を少しずつ叩いて挿入します(または板を平面に当てがい叩き込みます)。 | ![]() |
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組み立て2: 次にハウジングを車軸に挿入します。次にアウターベアリング(向きに注意/細い方が内側)を入れ、次に特大ワッシャーを入れ、手でナットを最後まで締めます。その時奥まで入りにくい場合があるのでハウジングをグラグラ揺すりながら締めていきます。そして軽くタイヤを付けます(回転させ調整が終わるとレンチでしっかり増し締めする事)。そしてクラウンナットの締め付け基準は以下の通りです。
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タイヤの取り付けについて: タイヤの穴にボルトを入れ押さえつけながらナット(表裏があり細くなっている方が奥)全部を最後まで手で回します。その後タイヤレンチを使って締め付けますが、その時対角線に少しずつ締めていきます。例えば4カ所ナットがあれば(外周辺順番にA→B→C→Dとすると)、Aを少し締めてCを少し締め、次にBを軽く締め、次にDを軽く締めと言う風に順番に対角線上のナットを少しずつ締め付け最後は目一杯締めます(しかしほどほどに)。最近トルクレンチという物(タイヤを値通りに締め付けるレンチ)が安価(数千円程度)で販売されています。これを使用すると、間違いなく締め付けられます(ただし信用ある商品)。是非お試しあれ。 | ![]() |
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組み立て3: 次にナット外側の切り欠き部から新品の割ピンを挿入します。そしてプライヤー等で両端(2本反対側に)折り曲げます。次にベアリングキャップの内側にもグリスを入れ(多く入れると圧で入らない場合があるのでほどほどに)中央部に挿入します(入りにくい場合は木ハンマーで少しずつ叩く)。これで完成。 |
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トレーラは輸入物が非常に多いのです。スペアータイヤは必需品ですが、規格が合わないと簡単に装着できません。そこで最低限の規格について考えてみたいと思います。タイヤの種類(夏用・ロードタイプ・スタッドレス等)や溝の深さ等の説明は省きます。 タイヤやホイールの選別・脱着に自信がない人は素直に自動車屋さんに相談や依頼をしましょう。これを読んで事故っても責任は持てません。 |
ゴム部のタイヤとその中心にある鉄製(またはアルミ製)のホイールは以下の規格を考えなければなりません。
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1.タイヤとホイールの直径: タイヤとホイールの直径は通常インチサイズで表示されます。12インチは軽自動車の通常サイズで10インチから上は23インチ以上あります。大きいほど大型車に装着され乗り心地は良くなります。もちろん値段も格段に高くなります。1ランク換えることは可能ですが、タイヤのフェンダー等に余裕が必要です。 |
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2.タイヤの幅と扁平率 タイヤの幅はミリで表示され(155は15.5cm)大きいほど安定性が良く(しかし雪道ではグリップ性能が劣る)強度が増します。また扁平率とは高さ(ミリ)÷タイヤ幅(ミリ)×100=扁平率(%)で表します。この時の高さとはタイヤの外周−ホイールの外周となります。いわゆるタイヤの幅(私の場合は155ミリ)に対しタイヤを横から見た幅(正確には違うけれど)のゴム部に対しての割合をいいます。扁平率の少ないタイヤほどタイヤ幅から考えると横から見えるゴム部が薄く感じられます。扁平率の少ないタイヤほどコーナーでのグリップ力は大きいですが、クッション性が悪く、また雪道等では面積当たりの重量(負荷)が軽くなり雪を噛む力が少なくなります。トレーラではコーナーのグリップ力は関係なくそれよりかクッション性の方が重要視し、通常の扁平率82%が良いと思われます(ただ格好は劣るが・・)。 |
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3.ホイールの幅: 基本的にタイヤの幅とホイールの幅は一緒の方が理想ですが、ワンランク変わっても装着が可能です。インチで表示され(私のは4.00)ます。 |
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4.ボルトの本数と直径とネジピッチ: トレーラでは大半が4本です。ボルトには径とピッチの規格があり、メーカーにより違います。ボルトは強く締め付けたり、あるいはナットが緩んできて破断することがあります。破断した場合ハブ(ボルト4本突き出ている円形状の物)にはボルトが突きだしていますが、ボルトは簡単に脱着することが可能です。折れたボルトはハブを外して表から叩けば抜け落ちます。そして新しいボルト(普通のボルトではなく、焼き入れした強度のあるしかも頭の部分が細かいスリットの入った物でスタッグボルトとかハブボルトと呼ぶ)を裏から叩き込めばよいのです。しかしハブ径(中心の穴)の大きなトレーラはスタッグボルトの一部を削っている車種があるのでその場合は削る加工が必要です。通常のボルトは12ミリ径でねじ山の頂点から頂点までの距離(ネジピッチ)は通常1.5ミリと1.25ミリがあります。当然他のホイール(タイヤ)とは関係なくそのボルトとナットのピッチはも合えば使用可能です(但し違えば他のボルトには使用不可)。 |
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5.PCD: 4本のネジはタイヤの中心から同心円状に位置しています。この時の円の直径(距離)をPCDと呼んでいます。当然この値が一緒でなければ装着は出来ません。よってスペアータイヤのホイールはこの部分が重要となります。国産では通常100ミリと114.3ミリです。 |
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6.ハブ径: ハブ径とはホイールの中央に空いている円形状の空間です。トレーラではこの部分が大きく、軽自動車のトラックでよく見かけます。この径が小さければPCDやボルト数があっても装着しづらいのです。解消法はスタッドボルトの長さが充分あれば、ホイールスペーサー(アルミ製の輪っかみたいな物)をかませば装着可能です。またホイールスペーサーは両輪を広げる働きがあるので安定性を増す働きがありますが、ホイルカバー(車体幅)からはみ出すとNGです。 |
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7.オフセット: オフセットとはホイール取り付け面(ハブの外側面)からホイール幅の中心線がどれだけずれている(オフセット)かを表し(プラスやマイナス)、オフセット値が低くなるとタイヤがボディの外側にくるようになります。オフセットを換えれば上記ホイールスペーサーと同じ状態になりますが、ハブの形状で装着できないことが考えられます。トレーラではほぼよく似たオフセット使用した方が無難だと思います。 |
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8.タイヤの強度プライム(PR): トレーラは自動車で言えばトラックと同じで重い物を運搬します。しかも通常トレーラは2輪しかないので車の4輪と比較すると1輪あたりの重量は2倍になります。よってタイヤも強度が必要になり乗用車なみでは将来的に不安が残ります。通常のタイヤは4PR(プライム)が多く、トレーラでは6PR以上を装着することが必要です。 |