アルミパイプ&ジョイント加工の基本  自作アドバイスに戻る
必要な道具の紹介
ショックレスハンマー:
イレクタージョイントにアルミパイプをたたき込む際に必要です。相手はプラスチックですので傷が付かないようにと割れないように配慮しなければなりませんので、金槌は不可です。ショックレスハンマーがない場合は頭の大きい木槌が良いと思います。ある程度大きな衝撃を与えなければなかなか入っていきません。このショックレスハンマーは、ゴムのハンマーの中に小さな硬球がたくさん入っており、「ゴムなので傷付かない・音が少ない」「小さな力で大きな衝撃」「打った時の反動が極端に少ない」等のメリットがあります。1本大きな物で1500円ぐらいの物ですがお勧めの一品です。
パイプカッター:
イレクター用のパイプカッターでホームセンター等に販売されています。電動カッターでも良いですが、高価なのとセットするのにも時間がかかりますのでこの手動タイプも1個用意した方が良いでしょう。慣れれば1カ所切断するのに10秒ぐらいで切断できます。値段は少し高いですが3000円〜3500円ぐらいです。汎用品の安いパイプカッターもありますが精度的に問題があるのもありますので注意して下さい。
パイプ角削り器:
切断したパイプの角を削る物が必要で、ヤスリがあれば良いですが効率的に行うには電動が良いでしょう。私は主に2つを使い分けています。1つは電動ドライバーに取り付けできるサンダーで、円形の土台にマジックテープでやすり状の面を貼り付けます。もうひとつは手動ですが専用のバリ取り器があります。1980円と高いように思えますが、ひとつでパイプの外と内側の面取りができるすぐれものです。しかも円周同時に削れます。パイプの中も車軸を入れる際には必要となってきます。
潤滑スプレー剤:
ジョイントとパイプをはめるにはかなりキチキチですので、CRC−556等の潤滑剤をスプレ−します。なくても角イレクターでは入りますが、イレクターの長さが長い物は貫通させるには無理があります。失敗してはずしやすくするためにも必ずスプレーする習慣を付けて下さい。
イレクターとスペーシアの違い:
ジョイントには大きく2種類の物があります。本家ヤザキのイレクターとコーナングループで販売されているスペーシアです。どちらもほぼ同じですがスペーシアの方には外側表面筒に一部面状の部分があるので違いがわかります。若干ですがイレクターの方が内径が太いのでできればイレクターを使用した方が失敗が少ないです。スペーシアの場合貫通できないや割れたりすることもあります。左の白がスペーシアで、右のグレーはイレクターです。色はお好みでよいと思います。当工房には15種類ほどのイレクターを常備しています。
貫通パイプ:
イレクターを貫通させる場合は主に2種類の方法があります。ひとつはイレクターはたいがい2方向以上に分岐されており、貫通する部分と直角に穴に下記イレクターパイプを差し込みそのパイプの根元をたたくやりかたです。しかしこのやり方では割れたり、2方向に分かれていない場合無理があります。この内径30mmの鋼管パイプを使用すると、イレクターとほぼ同じ径を持ってますのでうまくはめ込むことができます。短いのから長いのまで3種類ほどあれば良いと思います。
イレクターパイプ:
このイレクターの本来のパイプです。このパイプは鉄パイプにプラスチックをコーティングしているだけですので、将来的には必ず錆びてきます。そしてこのパイプはジョイントの内径より細めで、本来はこれに接着液をつけて固定する物です。我々は28mm径のアルミパイプがぴったしはまるのを発見し利用してきています。これですと錆びないことはもちろんですが、再度はずせますので交換が可能です。本来は使わないはずのパイプですが、パイプをたたき込む際に反対側のパイプのない穴の保護をするためとかに使用します。やや細めが具合がよいのです。はめてたたいて用が済めば簡単にはずせます。
固定用ステンレスビス:
アルミパイプはジョイントにはまっているだけの状態です。通常ではこれで問題はなくはずれませんが、力の掛かるような部分では回転したり、はずれたりします。そこで3.5mmの穴をドリルであけ、この4mmのトラスタッピングビスをねじ込めば固定できます。ハンドリベッターでも同じ事ができますが、修理交換する事は無理なのでこちらをお勧めします。

加工の基本的な考え方 
長さの決め方:
イレクターの中にパイプが挿入されていますので長さを決めるのには難しそうに感じられますが、すべて中の長さが決まっています。次のような法則を適用してみて下さい。私はすべての物は外から外までを基本として考えています。通常イレクターは2方向に分かれています。1方向からパイプがはまり隣の直角に向いている穴にはまたパイプがはまっています。パイプは通常30mmの長さが入っており外には見えていない部分です。次にその外側は隣のパイプを入れるスペースですがこれは35mmあります。よって外側の長さを決め方としては外側から外側の長さに35mm×2=70mmを引いた長さのアルミパイプが必要で、見えている部分はそこからさらに30mm×2=60mm引いた長さです。例えば1例として幅1500mmのシッティングバーを作る場合は1500mm−70mm=1430mmの長さのパイプを切断します。
内側のパイプの長さの決め方:
シッティングバーシングルの用に外から外までしかない物なら上記法則で簡単ですが、シッティングバーダブルのように途中パイプが2本ある場合は次のように考えます。シッティングバーダブルの中には外側の2本以外に中側にパイプが2本あり3カ所の幅があります。前と後の幅は通常シングルが2個と考えられ同じ幅です。前と後の間(中央の幅)はボートの大きさやバーの前後の長さによって変わってきますがこの場合は400mmと設定します。この場合も外から外までの考え方で決めていきます。例えば右図の通り3カ所全ての幅は400mmとします。単純に考えれば前後の長さは400mm×3=1200mmと考えがちですが、外から外という考え方では、400mm×3−30mm×2=1140mmとなります。30mm×2というのはパイプの幅を約30mm(実際には28mm)と考えて2本のパイプが重複されているからです。
加工1:
必要な長さに切ったパイプは外側角を削らないとうまく入りません。必ず削って下さい。次にイレクタージョイントの穴の中とパイプの端(イレクターが通る部分すべて)にはCRC−556等の潤滑剤をスプレーします。はめた直後なら簡単にはずせますが一晩経つと乾きますので少し難しくなります。端はまだはずせますが貫通部分はより難しくなります。
加工2:
すべて用意したなら次に実際に組立に入っていきます。複雑な物はパズルみたいに組立の順序を考えないとできません。内側から組み立てるようにします。それとボックス的な物は最後に同じ方向の物を組み合わせて立体的な形にしていきます。

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